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「AV新法」によりインディーズAVが続々摘発中!女優が食べていけない時代ってどういうこと!?

アダルト業界を潰すのは誰なのか?

 

現役国会議員からもAV新法の見直しを求める声が上がる

 

 AV新法により女優の出演被害や不当な契約を激減させたことには業界内でも評価する声は多い。しかし施行からすでに1年以上が経ち、AV業界からも法律の見直しを求めるべきだ、いう声が上がっているのが現状。

 「業界内でもすでに法律の趣旨は周知されていますが、あまりに性急に施行されたため、業界現場の意見や実態が反映されていません。ですからAV新法にも実態に沿った特例や改正ルールを設けてもらうような議論が今されています。AV業界に入ったばかりの新人モデルを法律で保護するという趣旨は理解できます。しかし既に一定期間活動をしてきたベテランの女優ならば自分の意志で出演しているのは明確です。ですからその場合は『1カ月、4カ月ルール』を撤廃して欲しいと関係各所と交渉をしているところなんです」(A氏)

 このAV新法の見直しについては1113日に、「みんなでつくる党」の浜田聡参議院議員が国会で取り上げている。「AV新法については規定により、法律が施行されてから2年以内となる20246月までに見直しが予定されている。業界の実態にそぐわない法律に対し、来年6月までに政府はどのような検討を進め、見直しをするのか」と、浜田氏からは質問がなされた。しかし政府側の答弁は「AVにスカウトされた女性を出演強要などの性被害から守る」という返答に終始し、AV業界の実態に沿った改善案などは提示されなかった。

 さらに浜田議員はアダルト動画配信の最大手であるFANZAによるAV配信市場の独占についても言及している。

 「この業界はFANZAの売り上げが7割以上を占めている独占市場であり、しかもFANZAに60%を超える手数料率を徴収されていることが判明している。実際にFANZAを運営するデジタルコマース社の売上げは1000億円を超えていると言われている。それにより、女優の取り分は16年前に比べて85%も減っており、作品売り上げの2~3%しかない。これが女優の収入を減少させ経済的貧困に追い込む原因の一つとなっている。だからといってFANZAに口応えしたり、文句を言ったら取引停止となり会社は即倒産となる」

と、指摘している。そのため現状では「適正AV」を配信し市場を独占するFANZAを中心に作られた枠組みに入らざるをえないというのである。

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初田宗久

はつた むねひさ

香港在住のジャーナリスト

ジャーナリスト、編集者。早稲田大学卒業後、出版社で情報誌から学術系書籍まで20年間編集業務に従事。その後、香港、台湾、中国に渡り、現地で中国語を徹底的に学ぶ。中華圏の様々なニュースから日本の労働問題や芸能事情まで精通し、多くの記事を投稿し注目されている。著者に『ブラック企業やめて上海で暮らしてみました』(扶桑社)、『「中国人の9割が日本人が嫌い」の真実』(トランスワールドジャパン)などがある。香港在住。

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